トーシロ囲碁戦記 日本・中国ルールの覚え方[初心者]

囲碁のルールに、簡単な覚え方があればいいのですが・・・、教えてくれと言われても、初心者さんに教えるのは、なかなかに難しい。日本ルールよりも中国ルールの方が囲碁は敷居が低い。日本と中国ルールの違いと中国式の数え方を解説します。

◆Igo 日本と中国ルールの差

一部の例外を除いて、日本ルールと中国ルールは同じ結果になると言われます。 結果が同じになる根拠は、以下の差です。 中国ルールの陣地 = 地 + 石(盤上に残っている石のこと) 日本ルールの陣地 = 地 − アゲハマ(盤上から取られた石のこと) 陣地を算数で比較 中国ルールの陣地 − 日本ルールの陣地 =(地 + 石)−(地 − アゲハマ) = 石 + アゲハマ つまるところ、盤上に残っている石 + 盤上から取られた石。 これが日本ルールと中国ルールの差になります。 ※黒130手、白130手で終局すれば・・・、  理論的には、日本ルールも中国ルールの結果に差はないことになります。

◆Igo 実際に数えてみよう

以下の図は、日本式で計算すると白盤上12目、黒盤上12目、盤上で同じ。 この図を中国式で計算すると、白盤上18目、黒盤上18目、盤上で同じ。 ※中国ルールの陣地 − 日本ルールの陣地の計算に当てはめると、  黒地 =(18目)−(12目)= 6目  白地 =(18目)−(12目)= 6目  どちらも打っている手数が変わらないため、同じ結果となります。

◆Igo 手どまりで結果が変わる!?

日本ルールと中国ルールで、差が出ないのは打った石の数が同じ場合です。 逆に言うと、最後の着手が黒で終わる場合、日本ルールと違う結果になります。 日本式の計算では、黒11目、白8目で黒が盤面で3目良い。 中国式の計算では、黒20目、白16目で黒が盤面で4目良い。 ※日本式と中国式で1目の差が生じてしまいました。  これは、黒と白で盤上に打った手の数が違うためです。  最後に打つ手が白でない場合、黒のほうが1目だけ得する形になります。 ※手どまりのほか、ダメ詰めをしない(パス)によっても損得が発生します。
◆Igo コミによって結果が変わる!?
日本ルールでは黒のコミ出しが6目半、中国ルールでは7目半となっています。 中国ルールでは、コミが多くて白有利と言われます。 中国ルールとコミ 手どまりを白が打った場合、日本式と同じ結果、コミが多いため、 白が日本式より1目有利! 逆に手どまりを黒が打つと、日本式より黒が盤面1目有利、コミの1目と同じ大きさのため、 日本式との有利不利なし! ※このように、手どまりを打てるか否かにより、有利になるかどうかが変わります。
◆Igo セキやヨセによって結果が変わる!?
日本ルールと中国ルールでの差は、通常ですと1目程度なのですが・・・、 セキやヨセによって、少なくとも4目以上も、結果が変わる場合があるようです。
日本と中国の地合い比較(盤面)
セキと陣地>>>>盤面
日本ルール黒4目・白0目黒4目・白0目黒4目勝ち
中国ルール黒77目・白74目黒77目・白82目白5目勝ち
駄目双方9目駄目双方5目
※実戦で、ここまで結果が変わる事例が起きることはまずないでしょうが・・・、  こういった可能性があるのは確かです。 TOPに戻る:囲碁のルールと初心者 中国ルールで簡単に解説、日本ルールは難しい。
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