トーシロ囲碁戦記 日本・中国ルールの覚え方[初心者]

囲碁のルールに、簡単な覚え方があればいいのですが・・・、教えてくれと言われても、初心者さんに教えるのは、なかなかに難しい。日本ルールよりも中国ルールの方が囲碁は敷居が低い。日本と中国ルールの違いと中国式の数え方を解説します。

◆Igo 隅の曲がり四目無条件死について

初心者さんにとっての鬼門ルール。 アマの平均的棋力とされる5級以上の人でも理解していなかったりします。 ※図の黒石は、コウではなく無条件死となります(盤上の黒全死) 隅以外の場所だと生き形とされるのに、 隅の場合においてのみ無条件死とされる。 無条件死ということを理解している人でも、 隅の曲がり四目に対し、納得できないという人もいます。 ※無条件反対派の言い分は、コウ材をすべて消し、石を取りきってはじめて無条件と言えるとのこと。  日本ルールだと、自陣を埋めることになるため、この理論だと勝敗がひっくり返る場合があります。  中国ルールの場合、自陣を埋めても損にならないため勝敗は変わりません。  (セキなどの消せないコウ立てがある場合を除く)

◆Igo 四目形の生き形について

隅の曲がり四目に似た形ですが、下図に死に石はありません。 左の図は、完全な生き形ですし、右図はコウで黒白双方とも手出しができません。 このような形は、隅の曲がり四目ではありません。

◆Igo 四目形のコウ形について

以下は、隅の四目ですが、これは隅の曲がり四目ではありません。 黒から打てた部分は無条件生きですし、白から打てた部分はコウになります。 全部分を白が先着したとしても、半分は生きてしまいます。 曲がり四目に近い形なのですが、これは別物です。
◆Igo 曲がり四目は無条件死(ルール)
以下が曲がり四目の形、白からのみコウを仕掛けられるのが特徴です。 黒にコウ材がない状態だと、全部白の陣地となるのが、確定的に明らか。 白は隅の四目コウ勝負に持ち込めますが、黒から打つと完全に取られです。 白からのみ打つ権利があるため、黒が無条件死とされます。
◆Igo 隅の曲がり四目における問題
コミなしの盤面勝負だったとして、 以下は、黒20目 vs 白22目 = 白2目勝ちの図です。 しかし、墨の曲がり四目無条件死ルールがない場合、 この図は黒の1目勝ちになってしまいます。 白1と右下のコウ材を解消してから、白3と取りに行く。 ※図では左上のコウがあって判りにくいかもしれません。  単純に説明すると、右下で1手、黒が左上で何もしなかった場合でも2手。  白が3目分の陣地を損するわけです。 ※日本ルールで、実戦解決しようとすると黒の勝ちなのに、白の勝ちとされる。  このため、隅の四目無条件死はおかしいと考える人もいます。 中国ルールで考えるとわかりやすい 日本の囲碁ルールは中国ルール(数える部分)を簡略化したものです。 このため、こういった細かい部分でおかしい、欠陥ルールだと言われることが多い。
日本ルールと中国ルール
隅の曲がり四目
日本ルール黒20目 vs 白22目黒20目 vs 白14目 +アゲハマ差白5
白2目勝ち黒1目勝ち
中国ルール黒40目 vs 白41目黒40目 vs 白41目
白1目勝ち白1目勝ち
※中国ルールの場合、自陣に手を入れても損にならないため結果が変わらないのです。 中国ルールでも説明できない 中国ルールでは自陣に手を入れても損をしないため、隅の曲がり四目無条件死を説明できますが・・・、 セキが絡むようなケースになると、日本ルールと同じく、説明不可能になります。 右下での黒6が厳しく、白どうにもならない。 このようなセキの形を含んだケースでは、日本ルール、中国ルール、双方とも実戦解決は黒勝ち。 こういった場合、白には手を入れずルール勝ちを狙えます。 隅の曲がり四目無条件死ルールにより、白勝ちとなります。 TOPに戻る:囲碁のルールと初心者 中国ルールで簡単に解説、日本ルールは難しい。
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